WORKS
製作実績

今回は、期間限定で活躍したハンバーガー用紙箱パッケージのご紹介です。静岡県内で複数店舗を展開するThis Is Companyさんがガーデンマルシェ日本平に出店した「This Is Cafe 日本平店」限定のパッケージを承りました。日本平に遊びに来た人たちに、ご当地ならではのパッケージで楽しんでもらいたい、そんな想いが実を結んだ製作でした。
目次
製品仕様
| クライアント | 有限会社 This Is Company |
| 用途 | ハンバーガー用の紙箱パッケージ |
| 材質 | コートカードB(両白ボール) |
| 印刷 | 特色2色+OPニス |
| 形状 | 組み箱 |
| 納品エリア | 静岡市 |
| 製作期間 | 約3カ月 |
ご依頼内容
始まりは、弊社の社長がThis Is Companyさんと面識があり、ハンバーガーケースのいいアイデアはないか、とご相談いただいたことからでした。初回の打ち合わせでは、お店が日本平にあることから、富士山がきれいに見えるという特徴を活かして、何かおもしろいものを作ろうという話になりました。ガーデンマルシェ日本平は静岡市の観光名所です。訪れてくれた皆さんのために、その土地らしく、かつ「映える」紙箱パッケージ製作を依頼したいというご要望でした。
また、紙箱パッケージを、パッケージとして使っただけで捨ててしまうのはもったいないという発想も、アイデアとしていただきました。 ご当地ならではのユニークなモチーフに、パッケージの2次利用。永幸がこういった仕事が得意なことを、よくご存じでお話をいただけたのだと思っています。
紙箱パッケージで作る富士山と2次利用アイデア
打ち合わせのあと、富士山型のハンバーガーケースの実現に向けて、サンプルの製作がスタートしました。富士山モチーフは他店との差別化に有効ですし、パッケージの付加価値を高めることもできます。私たちもぜひ実現したいと思い取り組みました。まずはハンバーガーを入れる、底になる紙箱と、富士山のフォルムを再現するフタの2ピースで作ることに決めました。フタは扇形の紙を折って、天面のてっぺんを内側に折り込むことで、富士山らしい形状を作ることに。
紙箱パッケージの2次利用については、フタを逆さまにしてドリンクカップに乗せ、ポテトホルダーとして使うというアイデアで進行しました。フタの中央に挿し口を設け、ストローを挿せば固定できます。ドリンクとフライドポテトを片手で持てますから、歩きながら楽しむこともできると考えました。 サンプルを製作してThis Is Companyさんへお持ちすると、富士山のフォルムに驚いてくださり、「映える」パッケージのアイデアにも喜んでいただけて、嬉しく思いました。

フタを底の箱に差し込む、シンプルで使いやすい構造
緻密な設計と、手作業ならではの繊細な技術
製作の過程で難しかったのは、フタに設ける、ストローを挿す穴の部分です。フタの天面を折り返して挿し口を作るのですが、最適な角度を割り出し、組み立てやすさと両立させるのが至難の技でした。折り返しの角度が緩いと挿し口は小さくなり、角度が急だと挿し口が大きすぎてしまいます。ストローが挿せるサイズで、ぐらつかない、そして富士山のシルエットが損なわれないバランスが必要でした。これらの条件をクリアする角度を割り出したのは、設計を担当したデザイナーです。 設計当初から、折りの複雑さは予測できていたため、手折りで進める想定でした。機械を使わないため、丁寧で清潔な、理想的な紙箱パッケージが完成しました。使用した紙は、食品適性のある紙で両面が白いものを採用しています。
![]() 微調整を重ねたストロー差し口の折り返し部分。無駄なく機能的な折りが実現 |
![]() フタのフォルムと色の配分を調整して、富士山らしいバランスの仕上がりに |
納品後の使いやすさも考えた紙箱パッケージ
今回の紙箱パッケージ製作では、デザイン性だけでなく運用性も重視しました。フタと底の2つに分けて重ねることで、パッケージ同士がぴったりと積み重なり、コンパクトにスタッキングできます。納品後の運搬や保管がしやすく、お客様の負担軽減にもつながる設計です。 紙箱パッケージ全体にあしらわれたデザインは、This Is Companyさんからご支給いただきました。意欲的な社員さんによるデザインだと聞いています。このハンバーガーケースに関わる人たちの、さまざまな想いがひとつになってできあがったパッケージだといえると思います。
![]() 実際にドリンクカップにセットすると、見た目よりも安定していることがわかる |
![]() フタと底を、それぞれ重ねることでコンパクトにできる省スペース設計 |
工夫したポイントのまとめ
①観光地の特性を活かした、富士山型の形状
②ポテトホルダーとしてのフタの2次利用
③ストローが安定する挿し口の形状と組み立てやすさの両立
④運搬、保管がしやすい納品時の形状
紙箱パッケージ製作を振り返って
お客様の希望を叶えたいという気持ちは常にありますが、ご要望をまるごと叶えられることは、なかなかありません。さまざまな条件との兼ね合いがあり、妥協せざるを得ないことの方が多いものです。今回の製作は、かなり先方のご期待に応えられたのではないかと自負しております。これは、弊社デザイナーの尽力の賜物。サンプルをご覧いただいたときに、提案の説得力が一気に増したと感じました。先方からGOサインが出て、そこから製作は加速していきました。
今回は、独自性のある形状や運用のしやすさ、インパクトのある2次利用のアイデアなど、永幸の紙箱パッケージ製作の真骨頂をお見せできました。納品後には、先方から「非常に良いものができあがった」とお言葉をいただき、発売されるとテレビ番組で紹介されたこともありました。地元で有名なカフェということもあり、話題にしていただけたのも嬉しかったですね。
※バーガーケースを扱っていたThis Is Cafe 日本平店は、出店契約の満了に伴い、2026年3月末をもって営業を終了しています。



