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製作実績

某チーズメーカー様のパルメザンチーズ用 丸紙管ポリキャップタイプ。展示会での名刺交換をきっかけにお付き合いがスタートし、弊社の迅速な対応と小ロットで生産可能なところを買っていただけました。以来、10年以上継続して製造を行っています。弊社にとっては「一次容器」製造の記念すべき第一号製品です。

製品仕様

クライアント ソーダニッカ株式会社様
用途 粉チーズ振り出し
材質 内面:アルミ/側面:紙/天面:PP/底:ブリキ
印刷 カラー4色+特色3色+コーターニス
形状 円筒47φ×H145mm
納品エリア 千葉県
製作期間 受注後4週間


ご依頼内容

従来品と同等の機能を持つ容器を、というご要望でした。見栄えの観点から表面には光沢感が、粉チーズの鮮度を保つために、中面にはアルミコーティングが必要で、遮光性も必須。弊社の紙管はスパイラル巻きで三重層なので、高い遮光性については十分クリアできる状況でした。



銀と黄を重ねてたどり着いた、理想の「金」

容器表面のデザインに、美しい金色が必要でしたが、「印刷の金色」では箔押しのような美しさが出ません。特色も作りましたが理想には程遠いものに。従来の容器はアルミに印刷をしていたと聞き、「白い紙を印刷でアルミのようにすればいいのでは?」と発想を転換。グラビア印刷で「銀色」を刷り、その上に黄色を乗せました。お客様が求めている美しさに到達するには、この2色の重なりが必要だったんです。ご期待に応えられる美しさを叶えることができて嬉しかったですね。

光沢のあるパッケージ

金色が光を放っているかのよう。品の良い高級感を演出している。



粉チーズの油分を容器に「にじませない」ための奇策が功を奏す

粉チーズには油分が含まれるため、時間が経つと容器の下に溜まります。それが紙に染みて上へ上へとにじんでくる現象が発生。これを防ぐために試行錯誤を繰り返し、まずは中面のアルミの巻き方(スパイラル巻き)の方向によって容器の上下を決めることで、にじみを軽減。さらにもうひとつ奇策がありました。この紙管は、外側はフィルムに、内側はアルミに覆われていますが、底部の断面だけは紙が露出しています。そこに食用の耐油成分を軽く付けることで、この現象をかなり抑えることができました。



製造ラインの革新でアルミ切粉除去へ

弊社の紙管は、長い1本の紙管を裁断して複数にします。裁断時に内側のアルミ・紙の切粉が出ると、静電気で容器に貼り付く現象が。この対処に、ワッシャーをローリングさせ、切粉を内面からはがし、同時に吸引する装置を生産ラインに導入しました。

完成したパッケージ

工夫を重ね、手をかけて仕上げたチーズ用紙管。

 

これでほぼ問題は解決しました。全工程を自社で完結しているため、対処がスムーズなのが弊社の強みです。また、納品前には弊社社員がひとつひとつ製品を手に取り、緻密な検品をしています。担当者には頭が下がります。この検品はお客様側でも行われていて、段階を踏んで完成していくということになります。



工夫したポイントのまとめ

①グラビア印刷の銀に黄色を重ねて美しい金色を創出
②紙管底部の断面に耐油成分を付けて油分のにじみを軽減
③製造ラインに吸引装置を導入して切粉を除去



この製作をふりかえって

数々の難題がありましたが、そのたびにメーカー様と、私たちの取引先である商社様と弊社の3社で何度も話し合いました。それぞれの立場から出るアイデアや知見をその場で共有して改善してきました。この関係性は今でも継続していて、たいへん貴重で光栄なことだと感じています。お客様のところへ顔を出せば、チーズの話や、業界の情報交換などで盛り上がります。試行錯誤を重ねたことも、思い返せば大変でしたが楽しい時間でした。引き続き、弊社ならではの迅速・柔軟な対応で良い製品を作っていきたいと思います。

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