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製作実績

有名レストランのブランド名を冠した詰め合わせ商品のパッケージ。仏事用なので、ブランドイメージと高級感を持たせつつも、華美になり過ぎない表現が必要でした。フタを開けたときの印象が第一ということで、詰め方やデザイン要素についてはお客様から指定があり、それを踏まえて企画がスタートしました。
目次
製品仕様
| クライアント | (株)山田園様 |
| 用途 | 仏事返礼品用 |
| 材質 | コートボール E段 |
| 印刷 | 外箱フタ:特色2色+疑似エンボス 内箱:カラー4色+疑似エンボス |
| 形状 | 外箱:C式フタ両サイド箱 内箱:キャラメル箱(サック箱) |
| 納品エリア | 東京都 |
| 製作期間 | 2017年6月~2018年3月 9カ月間 |
ご依頼内容
ブランド名を冠したケーキとコーヒーと紅茶の詰め合わせ商品を作りたい、それらをいい感じに収めるための箱を企画してほしいというオーダーでした。商品の詰め方はお客様から指定があって、両端にケーキと紅茶、中央にコーヒーを詰める想定で、形状をご提案するところから始まりました。
ご予算内で、より良いものを。設計段階で加えたひと工夫
ご依頼をいただき企画の方向性が決まると、まずは内容物を採寸して展開図を作成します。その後、白無地のサンプルを提出して修正を重ね、形態が決まったらデザインをスタート。設計の段階で、紙取りの効率を良くすればコストを下げられることをデザイナーが発見。外箱の“ミ”の、内側の折り返しを短くすることで、ご予算内でベストな箱を作ることができました。

ほんの少しのアレンジで紙取りを節約。お客様目線の企業努力です。
ブランドイメージを守りながら、既存品と差別化できるデザインに
容器に掲載する要素については、お客様のご要望が明確だったのと、ブランドのオーナー様のご意向もあったため、情報の取りまとめが私の注力ポイントでした。打ち合わせ記録を記載する社内フォーマットがあるので、文字情報と絵を書き込んで社内のデザイナーと打ち合わせをしました。

完成したパッケージ:フタの形状とデザインを融合。上質感のある仕上がりに。
打ち合わせ記録:ひと目で仕様や方向性が伝わる機能的な打ち合わせ記録。
既存の同種の製品デザインと差別化する必要があったため、デザインに関しては出し戻しのやりとりはありましたが、有名フレンチレストランが持つエレガントさや高級感をうまく捉えたデザインに仕上がったと思います。1箇所、私からデザイナーに提案したのは、紅茶のキャラメル箱です。イメージ画像にあるソーサーの曲線に、箱のフタのラインを合わせてもらいました。紅茶のシズル感をうまく強調できたと思います。
「擬似エンボス」を活かしてシックな高級感を演出
当時、社内的に擬似エンボス加工を使った製作をスタートした時期だったこともあり、この製品の外箱にふさわしいと思いチャレンジ。デザイナーにパターンを複数案作ってもらい、付け合わせにて本機でテスト印刷を実施。仕上がりを吟味して選出し、お客様に提出したところOKをいただくことができました。

見る角度によって美しい幾何学模様がキラリ。デザインのアクセントに。
パッと見ただけでは目立ちませんが、角度を変えるとさり気なく柄が見えて、程よい高級感が演出できたと思います。この製品が完成して約7年が経ちますが、まだ使っていただけているので、一定の成果はあったのかなと感じています。
工夫したポイントのまとめ
①コストダウンにつながる効率の良い紙取り
②お客様方のご意向を捉えた、最適なデザイン提案
③当時の新技術を活かして、高品質な加工に挑戦
この製作をふりかえって
設計もデザインも、お客様目線でやり切ったという実感があり、製作期間が少し長めの9カ月間だったこともあって印象に残る仕事でした。お客様とブランドオーナー様のご意向を汲んで形にするので、私の情報伝達が肝になった部分もありましたが、弊社デザイナーの柔軟な対応にも助けられました。永幸の強みであるスピーディーなレスポンスは、営業マンだけでなく制作メンバーの力に拠るところも大きいと思います。お客様の求めることに精一杯のスピードとクオリティで応える、それが永幸のものづくりなんです。